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代表・岩崎義久が人生初の高知へ
黒船賞で生産馬レディフォースと再会

2024.03.28 Column

レイクヴィラファームの仕事は言うまでもなく、馬を生産し、育て、次のステップへ無事に送り出すことにあります。しかしながら、我々の手を離れたからといって、生産馬への愛情が変わることはありません。それだけに競馬場で、それも大きなレースで〝再会〟できることは大きな喜び。まして勝利し、馬主や調教師、騎手、厩舎スタッフの皆さんと一緒に喜ぶことができれば、生産者冥利に尽きるというものです。

そんな瞬間を求めて26日、岩崎が高知競馬場に行ってきました。お目当ては黒船賞に出走する生産馬のレディフォースです。早朝に洞爺を出発し、朝一番の便で東京へ。そこから高知行きに乗り継ぎ、昼過ぎに高知龍馬空港に到着しました。黒船賞のスタートは16時45分。それまでには少し時間がありましたし、何より人生初の高知なので、テンションが上がり気味。そこで競馬場への通り道にある観光名所・桂浜に寄ることにしました。するとテレビで何度も見た景色が目の前に! 昭和3年に完成したという龍馬像は高さ5.3m、台座を含めると13.5m。想像以上に高く、大きく、迫力満点です。
坂本龍馬の像
雨上がりの海は美しく、風は暖かい。
海辺
朝は氷点下の日が続く北海道から来ただけに、うらやましい限りです。

束の間の観光を終え、1Rの時間に合わせて競馬場へ。100円玉を渡して入場です。
高知競馬場入口
高知競馬場は1周1100mの右回り。内側3mはダートが深いそうで、最内は基本的に走らないとのこと。確かにこの日も内々を回る馬はあまり見かけませんでした。以前は賞金水準が低いことで有名だった高知競馬。しかし、09年から西日本の競馬場で真っ先にナイターを開催したこと、さらにはインターネット発売がファンの支持を集めたことで黒字化に成功しました。賞金も右肩上がりで、今では大井、川崎、園田に継いで4番目の水準だとか。それだけに最近は高知で馬を持ちたいという馬主が急増していますが、どこの厩舎も一杯で預けるのは簡単ではないようです。

場内を散策しましたが、総工費8億円のリニューアル工事が一昨年に終わり、スタンドはモダンな作りになっています。
高知競馬場スタンド
一方、パドックやコースなど屋外の施設はまだまだ昭和の香りがたっぷり。そのコントラストが味わい深くもあります。

パドックで馬をみる観衆の方々
パドックで馬をみる観衆の方々

あれ、屋内一般席の隅っこの椅子では、セレクトセールでもお世話になっているオーナーが酔い潰れているではありませんか。聞けば、愛馬が黒船賞に出走するとのこと。ただ、朝一番に着いて、市場のビールと鰹で出来上がってしまったのだそうです。高知で鰹を肴に─。気持ちはよく分かります。

専門紙は独特の仕様でした。
競馬専門紙
値段は600円。中央の専門紙とは馬柱の形式が違い、どうにも理解できません。これでは何を参考に馬券を買っていいのか…ということで、netkeibaのAI予想で印が付いている馬をパドックでチェック→良さそうなら購入というスタイルで遊んでみます。すると3レース連続で的中。高知に歓迎されているのかもしれません。

黒船賞のパドックの時間が近づいてきたので、オーナーに連絡をとって合流します。高知競馬場のパドックに馬主席はありません。ただ、一般のファンとは金網で隔てられ、パドックよりも1mほど高くなっている場所が、いわゆる馬主エリアとなっていました。不思議な雰囲気だな…と思っていると、杉山佳明調教師が合流。馬の状態がいいこと、栗東から高知への輸送は東京競馬場に行くよりも近いことなどを話しました。他の遠征馬が軒並み大幅馬体減なのに対し、レディフォースは何とプラス6kg。そういえば牧場時代から食欲はあったよな…と思い出しつつ、本当に立派だなと感心しました。

レースはオーナーと一緒に来賓席で観戦です。
来賓席で観戦
先行力が持ち味のレディフォース。しかし、この日は躓いたのか、それとも脚を滑らせたのか、ロケットスタートが決まりません。1角までに好位を確保。勝負所で前から離されながら、直線でもうひと踏ん張りして4着に食い込みましたが、勝利を期待していたオーナーはもちろん、私もガックリです。それでも少し時間を置いてから、「あれだけ躓きながら位置を取って、最後までモタれずに走り続けたのは立派」「やっぱりフィジカルとメンタルは只者ではない」「まだ4歳。これから幾らでもチャンスはある」と励まし合って、元気を取り戻しました。

オーナー一向とは競馬場でお別れ。せっかくなので高知に一泊することにしました。「レディフォースを1着固定で買っていたよ」と少し悔しそうなタクシーの運転手さんにオススメの店を聞いたので、いざ突撃。夜7時のNHKのニュースを流している、いい意味で時代から取り残されたような寿司屋です。北海道から来たことを伝えると、鰹を始めとした地の物をたくさん出してくれて、その全てが絶品でした。他のお客さんが帰ると、反対側にいた怖そうな雰囲気のおじさんが「お兄さん、北海道なの?」と話しかけてきます。聞けば競馬が大好きな建設会社の社長さん。馬の話で盛り上がり、行きつけのスナックにご一緒することに。こうして人生初の高知の夜は、楽しく更けていったのでした。