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佐藤悠太調教師がレイクの仲間入り!?
馬&スタッフと触れ合って充実の3日間に

2024.04.10 Column

昨年のJRAの調教師試験に合格した佐藤悠太調教師が、4月8日から10日までレイクヴィラファームで研修を行いました。「来年の開業前に生産牧場を見学したい」という要望を受けてのこと。当場で調教師が研修するのは開業以来初めてでしたが、スタッフにもいい刺激になると考え、二つ返事で快諾しました。

佐藤調教師は山形県上山市出身の35歳。上山競馬で調教師だった父・茂さん(現・金沢競馬調教師)の姿に憧れ、小学生の頃から調教師を夢見ていたそうです。牧場に到着すると早速、当歳の収牧に参加。しかしながら、「生まれたばかりの仔馬を扱うのは初めてなんです」と苦笑い。現役の競走馬とは勝手が違うようで、スタッフに教えてもらいながら、何とかやり終えていました。


続けてイヤリング(1歳)の放牧を手伝ってもらいます。塩澤正樹オーナーの「ナオミノユメの23(牡、父スワーヴリチャード)」は佐藤厩舎に入厩することが決定済み。調教師が自ら手掛ける予定の当歳や1歳を牧場で世話するのは、そうそうあることではありません。佐藤調教師は本当に嬉しそうでしたし、厩舎に行ってからも大切にしてもらえることでしょう。見ていたスタッフも幸せな気持ちになりました。


佐藤悠太調教師

イヤリングでは放牧地での餌つけ体験もしてもらいましたが、このような形で馬に囲まれる体験は初めてとのことで、大いに楽しんでもらえました。


夕方は翌日の仕事の流れを決めるミーティングにも参加。トレセンには、生産牧場の時間がゆったりと流れている印象を持つ人が多いようで、繁忙期の凄まじい忙しさとのギャップに驚いていました。

2日目の午前は当歳の削蹄の見学です。スタッフは「生まれて間もない頃から肢軸をしっかりと管理して、丈夫に走り続けられる競走馬を作っています」と熱い口調で説明。佐藤調教師は興味深く聞き入っていました。

午後は伊達の分場に移動して、繁殖として牧場に帰ってきた馬(通称・上がり馬)の直検(直腸検査)や治療を見学。「調教師試験の勉強中に学んだことが、実際に目の前で行われています」と感慨深げでした。また、当場がお世話になっている渡邉由紀獣医と佐藤調教師が、日本獣医生命科学大学の馬術部の先輩後輩ということが判明。思い出話に花が咲きました。


夜は懇親会です。先週の桜花賞でライトバックが3着に大健闘してくれたので、牧場から社員全員にお寿司を振る舞いました。ただし、お産があったらいつでも出動できるよう、ノンアルコールです。佐藤調教師からは競馬場やトレセンについて、スタッフからは生産界や血統について、相互に情報を交換し、有意義かつ楽しい時間を過ごすことができました。

今回は残念ながら、佐藤調教師が「一番見たい」と期待していた出産シーンに立ち会ってもらうことができませんでした。とはいえ、なかなか交わるチャンスのない生産牧場と調教師が、親交を深める貴重な機会となったことは間違いありません。生産者がどのような思いで日々、サラブレッドに接しているかを見聞きしたことが、佐藤調教師の財産となってくれれば嬉しい限り。そしてレイクヴィラファームの生産馬で勝利し、ウイナーズサークルで喜び合える日を楽しみにしています。