早々と重賞勝ち馬を送り出している母ジュベルアリですが、血統背景を考えると〝さらに上〟を期待したくなります。
ディープインパクト産駒の良血馬として将来を嘱望されながら、残念ながら不出走でしたが、きょうだいには超大物がズラリ。
全弟のアルアインが17年の皐月賞と19年の大阪杯を勝てば、同じくシャフリヤールは21年のダービーと22年のドバイシーマクラシックを制覇。付け加えれば、やはり全弟のダノンマジェスティと全妹のヒメノカリスもオープン馬。
全きょうだいの4頭が全てオープン馬なのですから、ジュベルアリ自身も無事なら大活躍したはずですし、母としてのポテンシャルも底知れません。
5番仔となる本馬の父はリオンディーズです。
母にとって初めてとなるキングカメハメハ系サイアーとのカップリング。
これまでの産駒を振り返ると、昨年の中京記念と今年の中山金杯を制したアルナシーム(父モーリス)、昨夏にデビュー勝ちしたポートデラメール(父ナダル)は、ともに父がロベルト系のトップサイアーでした。とはいえ心配は無用。
なぜなら「キングカメハメハ系×母の父ディープインパクト」は言わずと知れたニックスで、キセキやブレイディヴェーグ、マスクトディーヴァなど、数え切れないほどの大物が出ているからです。
当然ながら芝ダート、距離の長短を問わずに重賞勝ち馬を続々と輩出している〝マルチサイアー〟のリオンディーズとも相性抜群に違いありません。
ご覧の通り、牡馬にしてはまとまった体つきをしていますが、これは祖母であり、名繁殖牝馬のドバイマジェスティの一族の特徴ですから、ポジティブに捉えていいでしょう。
母の父のディープインパクト、さらにはその父のサンデーサイレンスの影響を感じさせる柔らかい筋肉、そしてバネの利いた動きは一級品。
母の最高傑作として、一族3頭目のクラシックウイナーに上り詰めることを期待しています。