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【米国セール遠征2025】
スタッフが語る繁殖牝馬を追いかけて⑧
2025.12.29 Column
今回の米国セール日記もいよいよ最終回です。ここまでお付き合いいただき、本当にありがとうございました。それでは前2回と同じように種牡馬見学の様子をお届けしていきます。
【アッシュフォードスタッド】
存命の米国三冠馬は僅かに2頭しかいません。1頭目は15年のアメリカンファラオ。来年はJBBA静内種馬場で繋養されるので話題になっていますね。そしてもう1頭がアッシュフォードのエースであるジャスティファイ(Justify)です。18年に史上13頭目の米国三冠馬となりましたが、種牡馬としても文句なしに優秀。24年の英国ダービーなどGI・4勝のシティオブトロイ(City Of Troy)を筆頭に、オペラシンガー(Opera Singer)やジャストエフワイアイ(Just F Y I)など、芝ダートや距離、国境の枠を超えてGIウイナーを輩出しています。今年の種付料が25万ドルの高値だったことも納得ですね。今回導入したKinzaはジャスティファイを受胎済み。来春に生まれてくる初仔には、日本での代表産駒であるオーサムリザルトを超えるような活躍を期待しています。

そしてこちらには先日のBCクラシックを最後に引退したシエラレオーネ(Sierra Leone)とフィアースネス(Fierceness)もスタッドインしていました。日本のファンにもフォーエバーヤングのライバルとして知られた存在でしょう。前者は24年のBCクラシックなどGI・3勝、後者は23年のBCジュベナイルなどGI・4勝ですから、実績も申し分ありません。ちなみに現役時代は6回対戦してシエラレオーネが先着4回と一歩リードでしたが、種牡馬としても〝フォーエバー〟なライバル関係を続けていってほしいですね。


【ウィンスターファーム】
日本に馴染みのあるところではシンボリクリスエスの父のクリスエス(Kris S.)、モズスーパーフレアやマテラスカイを輩出したスペイツタウン(Speightstown)が繋養されていた名門ですね。こちらのお目当てはライフイズグッド(Life Is Good)。この馬で最も印象的だったのは、引退レースとなった22年のBCクラシックではないでしょうか。好スタートから果敢に逃げて4角まで先頭。直線に向いたところでフライトライン(Flightline)に捕まり、最後は脚が上がってしまいましたが、最強馬に真っ向勝負を挑んだ姿には心を打たれました。ちなみに22年のペガサスワールドCなど、GIを4勝もしている大物。当然ながら生で見たのは初めてでしたが、骨量が豊富、そして筋肉はムキムキのグッドルッキングホースだったので、種牡馬としても大いに期待できるでしょう。

【スペンドスリフトファーム】
牧場巡りもいよいよ最後の一カ所です。創設から約90年の名門ではイントゥミスチーフ(Into Mischief)と出会うことができました。19年から24年まで6年連続で北米リーディングサイアーを獲得。来年の種付料が北米トップタイの25万ドルも当然、それどころかお買い得かもしれないスーパーサイアーです。産駒は総じて骨量があり、パワーに秀でています。意外にも日本では重賞を勝った馬がいませんが、勝ち上がり率は85.7%と超抜群(24年12月28日現在)。ファシグティプトンで購買したIntricateがイントゥミスチーフを受胎しているので、ダートの怪物誕生を楽しみにしています。

あらゆることが「人生初」でジェットコースターのような1週間でした。どれぐらい岩崎代表の力になれたのかは何とも言えませんが、現地でご一緒させていただいた多くの関係者のおかげで楽しい日々を過ごさせていただき、無事に帰国することができました。最後にご縁をいただいた2頭、IntricateとKinzaのかわい過ぎる写真をお見せします。お腹に赤ちゃんがいる状態で海を渡るので心配は尽きませんが、北海道で再会できることを心待ちにしています。
Intricate

Kinza
