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【欧州セール遠征2024】
スタッフが語る繁殖牝馬を追いかけて③
2025.01.09 Column
前回に続いて、今回も種牡馬見学を振り返ります。超大物が続々と登場するのでお見逃しなく!
まずはジャドモントファームから。トップバッターは大御所のオアシスドリームです。03年の欧州最優秀スプリンター。産駒にはムハーラーやネイティヴトレイル、ゴールドリームといったマイル以下の大物が目立ちますが、ミッデイのようにクラシックディスタンスで活躍している馬もいます。この汎用性はグリーンデザート系の特徴。同じく直仔のケープクロスやインヴィンシブルスピリットと共通します。今年で25歳ですが、体はボリューム十分で若々しく、まだまだ現役で頑張ってくれるでしょう。
こちらはキングマンです。先ほどのオアシスドリームの甥。日本ではシュネルマイスターの父としてお馴染みですね。4代前のシャーペンアップの影響でしょう、理想的な形にまとまった素晴らしい馬でした。体質もパワーと柔らかさが絶妙なバランスで調和していて、大成功しているのも納得。この日は多くの種牡馬を見せていただきましたが、個人的には〝一番好き〟な馬でした。
ジャドモントの大トリは「史上最強馬」の呼び声が高いフランケルです。ひと目見た瞬間、大袈裟ではなく〝実在したんだ!〟と感動を覚えました。今年で17歳ですから、さすがに年を重ねた感じこそありましたが、踏み込みの深さはさすが。キングマンと同じくパワーと柔らかさのバランスが取れた筋肉は感服…というか眼福でした。
続いてはダーレーのダルハムホールスタッドです。まずはパレスピアです。20年と21年のジャックルマロワ賞を連覇するなど、マイルGⅠを5勝しました。父は先ほど紹介したキングマン。父に似ていますが、あえて違いを挙げるなら少しパワーに寄せた感じでしょうか。血統も含めて考えると、産駒は日本の高速馬場にも対応してくると思います。
こちらは23年の仏リーディングサイアーのクラックスマンです。凱旋門賞馬のエースインパクトを送り出し、フランケルの後継種牡馬の地位を確立しました。ダンジグの4×4のクロスが効いているのか、見るからにパワー型の中距離馬という感じです。
最後はファーです。4歳時はフランケルの引き立て役に甘んじましたが、5歳時にロッキンジSと英チャンピオンSを制覇。そして日本で走った唯一の産駒であるオフトレイルは、昨年のラジオNIKKEI賞を制しています。平坦適性が高く、瞬発力もあるので、日本の芝は間違いなく合うはず。いつか産駒を手掛けてみたいですね。
次回はニューマーケット競馬場に〝潜入〟した模様をお届けします。
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前回は【欧州セール遠征2024】スタッフが語る繁殖牝馬を追いかけて②をご覧ください。
次回は【欧州セール遠征2024】スタッフが語る繁殖牝馬を追いかけて④をご覧ください。